メビウス 描線がつなぐヨーロッパと日本
友人のOちゃんに誘われ、御茶ノ水の明大へ。フランスの漫画家メビウスさんを囲んでのシンポジウム『メビウス 描線がつなぐヨーロッパと日本』を聴講する。
予備知識ゼロだったものの、それでもかなり楽しめた。
不勉強な為、鎖国状態だった日本の漫画はある種歪な進化を独自に遂げたのだとばかり思っていたが、メビウスさんがいかに日本の漫画に影響を与えているかは氏の絵を見れば一目瞭然、あの漫画家やこの漫画家を彷彿とさせるものも多く、事実大友克洋をはじめ影響を受けたと公言する人は多いらしい。
感動したのは、ひとコマ目に口論をしていると思しき二人の男を描き、ふたコマ目でその二人がどうなるかを描くという、ちょっとしたスケッチライブ。一本の線が描かれていく度に物語が立ち現れてくる様を見れたのは、他ではちょっと得難い体験だった。
最後に、来場していた一部漫画家さんの紹介&挨拶が行われ、マイクが向けられたのは永井豪、谷口ジロー、荒木飛呂彦という超豪華メンバー。そら会場もどよめくわ。
残念ながら、メビウスさんの作品の邦訳は未出版で、5月下旬にようやく一冊+アニメーションDVDが出るとのこと。ユリイカでも今度特集するらしいので、この勢いに乗じて代表作の邦訳出版を切に望みたい。